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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.05.20 Mon
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2010.02.05 Fri
同名の、演劇集団キャラメルボックス2008年クリスマスツアーで上演されたお芝居の原作本。
舞台の方では、脚本は成井さんだけでなく真柴あずきさんも参加されていた。それにあたり、真柴さんは「女性の視点を入れた」をお話しされていた。
確かに、舞台ではなんの違和感もなく、また自分は特に真知子に感情移入して見ていた。
が、原作を読んでみると飽く迄典彦という男性視点からのみで
いぶき、真知子、亀田、亜希子らの女性視点は全くと言っていいほど感じられない。
小説で見る、純粋な、男性から見た可愛いいぶきたち
舞台で見る、リアルでシビアないぶきたち
その微妙な違いが面白い。

小説版は奥尻が男だったこと、舞台で重要な役割を果たした典彦の両親・妹が出てこないことには少し驚いた。
が、舞台と違い小説では典彦の気持ちをつづることができるし
両親たちが出てこない方がシンプルに典彦視点で読んでいくことが出来てとても良いと思った。

先ほどあげた女性視点がなく典彦から見た描かれ方しかしていないことから
亜希子にはあまり感情移入できないまま終わってしまった。
彼女の苦悩よりは、どちらかというと身勝手な部分が目に付いた。
いぶきが14年ぶりに父親に会いに来たときの彼女の緊張などにもあまり考えが至らず
ひたすら典彦の一人語りを読み進める感じ。

真知子が典彦に少なからず好意を抱いているのかと感じたのも、舞台をは違ったところ。
男性視点からくる、願望とでもいうのだろうか。


舞台版と比べてシンプルでわかりやすく
ただひたすら典彦の言動を追っていける為
自分の余計な詮索や感情
(このときいぶきはどう思っていたのか
亜希子はどんな思いだったか など)
の入る余地がなく、
男性読者はストレートに読めるのではないだろうか。
女性には多少食い足りなさはあるかも。

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