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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.05.20 Mon
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2009.11.09 Mon
よしもと ばなな
文藝春秋
発売日:2008-11-13

暫く会っていない、大好きな人が
私の後ろ暗い過去を過ごした辛い、でも懐かしい場所に
一緒に車で回ってくれて、
笑顔で励ましてくれた。
そんな夢を見た。
そんな旅をしたことは現実には無かったけれど
彼は私の話を真剣に聴いてくれて、
「頑張ったね」
と言ってくれた唯一の人だった。

彼と過去に暗い気持ちで過ごした場所を旅する夢から醒めて読んだ本がこれだったので、とても驚いた。
似ているだけに、物語の世界観にのめりこんでしまった。

ネット上の評価を見えると、概ね高いようだ。
ただ、ばななさんのファンだからこその評価で、そうでない人にとっては
オカルト趣味、少女趣味のように感じるかもしれない。
それもまた無理のないことと思う。
しかし、私にはこれがただの絵空事には思えない。

由美子にとっての昇一という存在。
生きる上での様々な『意味』や『理由』。
淡々と語られるだけに、深く突き刺さってくる。

『知っている』人、救われたことがある人にとっては、
痛く、また甘い物語であると思う。



以下、メモに本文より抜粋。


やりすごしてばかりの人生を送っていると、だんだん自分がなにをしたくてここにいるのかわからなくなってくる。

実の親にかけられた呪いを解くのはほとんどの人が失敗するくらいむつかしい

ずっと思うようには動けなくて、夢の中で走っているみたいな、もどかしい、変な感じ

移動しはじめるときだけが好きなのだ。目的地が近づいてくると少しだけ憂鬱になる。

ああなる前は、私を優しく抱いてくれたこともあったし、私を見て笑ってくれていたこともあったのだ。

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