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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.05.20 Mon
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2009.03.18 Wed

先日もニュースで、強姦されて中絶した娘の保護者と医者が破門された、なんてあったと思いますが。
キリスト教圏では、まぁよくあることですよね。
宗派によって多少異なるとは思いますけど。戒律の厳しさって。

ミッションスクールの女子校出身者だった私は
聖書の授業で中絶手術のビデオを見せられたことがあります。
悪戯に残酷に見せようと作ってあるビデオで、凄く不快でした。
聖書科担当の先生は若い女の子で、これがまた所謂敬虔なクリスチャンで
「もし自分が強姦されて妊娠したら、絶対に生みます。
神に授けられた命だから」
と断言していて、そのイエス様万歳ぶりが気持ち悪かったのと
キリスト教が唯一の正しいことだと信じていて、反対意見を認めなくて
「家庭環境や妊娠に至る状況によっては中絶も止むを得ない」
と言うクラスメートの意見を
「生まれない方が良い命なんて無い。生まれない方が可哀想」
って頭ごなしに言っていたのが、嫌な感じの思い出になっています。

まぁその先生自体は、純粋真っ直ぐ君なだけで
悪い人ではなかったんだけどね。

当時の私は、もし自分だったら絶対中絶すると思っていました。
クラスでの議論も、どっちかと言うとそういう論調だったと思う。
憎い相手の子供なんて愛せるのかとか
片親で育てていけるのかとか

お勉強が、というだけの意味ではなく
頭の良い子が多かったあの学校なので、今思い返しても
賛否両論いずれも結構しっかりした意見が多かった、と思う。
だから、当時が未熟だったからではないと思うんだけど
今その議論をして、果たしてみんなの意見ってあの時と同じだろうか。

宗教には興味が無いし
イエス様がそう仰るから駄目、なんて理由は到底自分には無いし。
生まないという選択を責めようとは思わないし
当然生むと選択した人を責めるつもりもない。

なんてことを何故言い出すかと言えば
今読んでいる小説のせいだったりするんだけど。

主人公の男の人には、仲の良い弟がいる。
実は弟は、母がレイプされて生まれてきた子供だ、という設定。
被害者なのにも関わらず、母とその家族は世間の好奇の目にさらされ
謂れの無い差別を受け
それでも家族四人はすごく仲が良い。
兄弟は大人になって、弟の出生の秘密を知ってしまうけれど
二人の仲が変わることはない。

でも弟は、自分の中にそういう男の血が流れていると思うせいか
女性と付き合うということにすら嫌悪感を覚えていて
正しくあろうとしている。
それで、兄はある夜夢を見る。
母を襲おうとしている犯人を、弟がバッドで殴り殺そうとしている夢。
兄はそれを止める。
「そんなことをしたらおまえは生まれてこなくなるんだぞ?」
バッドを持っている弟。後ろでは母が襲われている。
そんな悪夢。
目覚めても、どうすることが正解だったのかわからない。

それはどうやったって、答えが出ないというか
どっちを取るってことじゃないし
主人公がもし自分が嫁を貰って、そんな目に遭ってしまったら
生もうとは言えない、という記述もあったりして。

そうだよなぁ、と。


その決断が正しかったかどうかなんて。
死ぬときまで

死んでも、わからないのかもしれないなぁ。

 

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