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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.05.20 Mon
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2009.10.20 Tue


幕末の同盟軍(旧幕府軍)側の史料を読んでいても思うのだが
勝てる戦いではない
この敵と戦ってはいけない
と分かっているのに、何かを守る為に
自分の命を投げ出して戦いに挑むことの
切なさと尊さ。
犠牲の大きさ。
裏切りやそれに等しい行為の中で
信念を貫いて逝った人たち。

読んでいて胸が苦しくなるのは
ただ悲しいからではなく
誇りの高さに心打たれるからだ。

幕末の武士たちと似ているものがある
と思っていたが、奇しくも近頃読んだ戊辰戦争関連の史料で
筆者が
戊辰戦争は太平洋戦争と似ている
母成峠は硫黄島だ
と書いていたので、尚の事興味深く思った。


手紙や様々な書物の引用、インタビューを元にし
参考になる史料ではあると思う。
ただ、筆者の感情が前面に押し出され
筆者が女であるせいもあるのかもしれないが
必要以上に惨めさや哀しさを強調しようとするのは気になった。

些細な点かもしれないが、武士とは潔く死ぬもの
という恐らく葉隠れからくる言葉を、
無駄死にする、あっさり死を選ぶと解釈しているようにしか思えず
物書きとして知識不足だと思う。

そんな筆者に比べ、閣下の次女であるたか子氏が
「父は幸せだった」
と言い切る毅然さが印象に残る。

アメリカと戦うべきではない、圧倒的な物量の差から勝ち目は無い
と分かっていたこと
その中で出来る限り島を死守する為の作戦をたてたこと
それも海軍と陸軍の軋轢により思うようにはいかなかったこと
終に玉砕するにあたり、その戦場の指揮官たる自分が
どう扱われるかということまで
全て分かっていた栗林閣下の毅然さは
やはり子孫の方々に受け継がれているのだろうと思う。

こんな戦いを経て、守ってもらったこの日本国土に住む
私たち日本人は
戦争はいけない、二度と繰り返すな
と平和を唱えることは悪くないにしても
敗戦国意識で尊い犠牲を戦犯と貶めたり
全てが過ちだったのだと死者に鞭打ち
何度謝罪し賠償しても金を請求されても
ぺこぺこしているような知識と誇りの無さでは
ご先祖様に顔向けできまいと思う。
 

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