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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.05.20 Mon
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2010.03.20 Sat
メアリー ノートン
岩波書店
発売日:2000-09

はじめの方は中々わくわくして読んでいた。
人間がしばしば失せ物をするのは
小人が持って行ってしまうから、というのは
古今東西の様々な迷信や伝承で言われていることで
設定として目新しくはなくとも
そう想像することは非常に胸躍る。

ただこの作品では、小人たちは人間から『借り物』をして暮らしており
人間とは自分たちの生活の為に『貸す』為に存在している
と思っている。
そのあたりの小人と人間とのやりとりが
微笑ましいというよりはどちらかと言うとエグい。

人間から隠れて生活している小人が
人間に存在がばれてしまい
小人を迫害する人間もいれば、生活を助けてくれる人間もいる。

これもこの手の物語のセオリーともいえる展開。

この作品も例外ではないのだが
小人たちにイマイチ好感が持てないし
結局どうなったのかというはっきりとした終わりもない。
小人に会ったことがある人の知り合いが
小人のことを話して聞かせるというはじまりで
中間は小人アリエッティの視点で、
再び現在の話聞かせの視点に戻ってくるのだが
そのラストの”オチ”が、面白いというよりは
個人的に『だったとしたらむかつく』ものだった。

小人が出てくるファンタジーならば
私はエンデ氏の『はてしない物語』や
日本の話なら佐藤さとる氏の『コロボックル物語』シリーズをお薦めしたい。

また、2010年のジブリ映画の原作として紹介されている本作だが
このような内容ならば敢えて原作を持ってこずとも
オリジナル設定で話を作っても良かったのではと思う。
結局例によって駿カラーを出し過ぎて、原作の影も形もなくなるのだろうし。

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