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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.05.20 Mon
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2009.06.09 Tue


面白いか面白くないかといわれれば、面白いと思う。
ただ、石田衣良という看板があるから認められるのであって
これが新人賞に応募された無名の素人が書いたものなら
「どこかで読んだような話。全てが借り物で出来ている」
と酷評されるのではないか。
腐海に降り立った娘が、太古の昔に歌われた救世主で
騒ぎを収める為に毒の空気に肌を晒していたし
変わった名前、名前は同じだが違う人格の世界
争い、伝説、不幸な事件で覚醒する伝説の勇者
勇者に専属でつく、多くは小動物に似た形をしたパートナー
本人は無力なのに勇者にまつりあげられ
戸惑いながらも事を成しえる。
自分には理由がわからないけれどなにかをきっかけにタイムスリップしてしまう。
全てよくある話で、先の展開が読めてしまう。

著者が9.11に衝撃を受けて作った設定に理解は示すが
解説にあるほどのオリジナリティや新味には感じられなかった。

『普通の人』であった男が、いくら死を身近に感じ覚悟していたからと言って
突然勇者として振舞えるという説得力はあまりないし
そんな勇者なのに、現実世界に戻ると突然浅墓に人を殺そうとする。
殺される側もあっさりそれを許して協力してくる。

 


人格ならば上位の命令に逆らえる、と”ライブラリアン”を説得し
当のライブラリアンもそれに納得してプログラムを書き換える。
信頼してもらえたから、という理由は美しいしちょっと感動もするのだが
どこか青臭い。

出てくる女性、特に現在のリナにあまり魅力を感じられなかった。
男性の理想の女、男性の考える冷たく美人な女は
女である自分にとってはやはり現実味がなく説得力が無い。

個人的には、ラストでシューと会話するのが興ざめだった。
ココが連絡を取ってくるのは、まだしも感動できるのだけれど。

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