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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.05.20 Mon
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2006.05.22 Mon

水滸伝と平行して読んでいるせいか、とてもほっとする。
和人ではなくアイヌの話だから、日本人の精神と言い切っていいものかちょっと悩むけど、
古き良き日本はこういう感覚が残っていたのではないか、と思う。
獲物を獲る、ということも、殺すというのではなく、神様が人の国へ降りてきていて、
どうかうちへ来て下さい、と火の神や矢の神と呼びに行き、
来てくれたことに感謝して土産を持たせて魂を神の国へ送り返す。
この感覚が素敵だなと思う。
あとがきや付録にも書いてあったけれど、木の枝一本切るにも同じなのだ。

風の谷のナウシカの原作で、腐海に住む森の人、という種族がいるんだけど、
この人たちはの蟲の卵を食べている。普通蟲は仲間意識が強くて、そんなことをしたら大変なことになる。
というのは映画版でも、アスベルが銃を使って蟲を数匹殺したことで、森中が敵意を燃やし
アスベルに襲い掛かる、という形で描かれていた。
森の人が何故蟲の卵を食べたり、皮で服を作ったり出来るのか、その理由は、
卵を盗るのではなくて、下さいとお願いするからだ、と森の人が言っていた。

アイヌはもののけ姫なんかにも描かれているし、こういった思想を参考にして
ナウシカが描かれているのかもしれないけれど、相通ずるものがあるな、と思った。

昔話は得てして残酷なものだけれど、アイヌのお話は残酷ではないし、例え死んでしまったりしても
きちんと理由があったり、神の国へ帰ったり、無暗に残酷な話というのが無い。
だから読んでいて嫌な気持ちにならないし、学ぶことが多い。

この本を借りる時、英訳されて絵本になったというアイヌとキツネの話は載っていないのかなと思ったが、
読んでみると『キツネのチャランケ』というお話がそれのようだった。
期せずして読めて良かった。

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