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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.04.20 Sat
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2006.02.15 Wed
新宿ミラノ座へ見に行ってきました。
http://www.hakase-movie.com/

ある程度のストーリーは事前に知っていたのですが、
物凄い感涙のストーリーなのかと思って見に行ったら、そんなでもなくて、
ほんわかした、ほのぼのとした雰囲気が基本だったので
正にポスターの、桜並木の下を天気の良い日に歩いているような
あんな感じでした。

以降ネタバレ。
 







俳優さんがみんな味のある人たちばかりなので楽しめました。
が、博士の記憶が80分しか持たないという設定が曖昧。
80分たつごとにリセットされて、自分は記憶がもたない、
それは事故にあったから
なんて、いくら自分の字で書いた紙を見たって俄かには信じられない。
納得するだけで80分なんて余裕で使ってしまうのではないだろうか。
だから、あんなに温和な時間を過ごすことができるのかがよく分からない。
博士の義理の姉の言葉によれば、10年前の事故までしか記憶が蓄積されないというのに。

もっと認知症とかアルツハイマー的なものと捉えれば、納得はいくのですが。
具体的にどういう設定・病気だったのでしょうか。
事前に疑問に思っていて、映画を見たらすっきりすると思っていたのに
そうでもなかったです。

博士の品のある、そして優しい雰囲気はとても良かった。
こんな人の近くにいたら、数学の印象って変わると思う。
だから深津さん扮する家政婦とその息子ルートが、数字というものに
素朴で素直な興味を持っているのが自然に思える。
深津さんが、冷蔵庫の製造番号を見て仕事の合間に計算をして、
「製造番号2311(確か)、君を素数と認定」
なんて言っているのがとても可愛かった。深津さんでしか出せない可愛さだと思う。

母と、十歳の息子との対等な関係もとても良かった。
母子家庭ってよくこういう風に描かれがちだけれど、本当にこうなのかな?
友達とか兄弟のような関係。
きちんと子供に謝っていて、とても良かったな。


姉と博士のエピソードは、ちょっと余計だったと思う。
これもまあ、原作を読んだら納得がいくのかもしれないけど、
この映画の中ではちょっと中途半端で、雰囲気にそぐわなかった。
ただこの姉の存在が無ければ、緩急のない終始ほんわかムードになるので
必要としたのだろうけど、個人的な好みで言えば、少なくとも映画という
限られた時間の中では無い方が見やすいエピソードだったと思った。

ルートが数学教師になるというのも、とても自然だし、
こんな話をしてくれる先生がいたら、
私ももうちょっと数学を愛せたかもと思う。
数学というものに対する概念がちょっと変わった。
成長したルートを演じるのは吉岡くんなのですが、こういう素朴な役やらせたら
日本一だよね、この人は。(笑)
ちょっと変わった、でも誠実な数学教師の雰囲気が凄くよく出てた。
こんな先生に習いたかった、と素直に思った。
吉岡くんの授業のシーンは、普通に生徒たちと同じ視点で、「へ~」と思って
感心して聞いてしまった。

ただ、ラストでルートが窓の外を見たら博士たちがいる、のまでは
いいんだけど、これは回想とか幻であればすごく美しいなと思うんだけど、
ここへ吉岡くんが登場して博士とキャッチボールしだすんだよね。
これは正直、ちょっぴり興醒めでしたね。
吉岡くんが窓から見ているだけで良かったと、個人的な好みでは思います。

だって20年近く経っていて、画面に4人いて、歳をとっているのが
ルートだけって不自然じゃないでしょうか?
どういう意図のシーンなんだろう…と思ってしまいました。

きけ、わだつみの声の最後のラグビーシーンくらい「??」でした。
…あそこまでじゃないか。(苦笑)


全体としてはでも本当に、雰囲気の良い映画でした。
子供の頃に見ていたら、ちょっと算数や数学の印象が変わったと思う。




先日NHKでやっていた番組で、私は見ていないのですが
BAMから聞いた詣で、事故で脳に衝撃を受けて以来脳の働きが可笑しくなり
所謂天才になってしまった人たちの事象や実験の番組をしていたらく。
何がって、吹き替えの声優さんが石田彰さんだったって言うんで興味倍増。(笑)
再放送があったら絶対見ようと思っているのですが、
その中の数学の天才というのも、数字を視覚的に捉えるらしいのです。
で、素数がとても好きで、数えると落ち着くんだとか)。

これまたBAM曰く、ジョジョの奇妙な冒険の中でも
落ち着くために素数を数える人が出てきたんだとか。

この映画の博士も、階乗を潔いと言ったり、素数を素直な数字だと言ったり。
直感的に心で捉えろとも言う。

こういう人たちの中では、そういう見方が当たり前で、
そうやって数字と付き合っているのかと思った。
なるほど、そうやって見れば、確かに愛すべき数式たちだ。
そういう『天才』たちの世界を、ちょっと垣間見たような気がする。
 

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