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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.11.22 Fri
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2006.04.28 Fri
本当は土日が良かったんだけど、
チケットが取れなかったので金曜日の夜に。
BAMには休みを取ってもらって、私の仕事帰りに池袋で待ち合わせ。
新宿へ移動して、松屋で軽くご飯を食べて、いざシアターアプルへ。
アプルは初めて来るんでいろいろ勝手が分からなかったけど、
サンシャインよりよっぽど態度も良かったし、見やすかった。
席は14列の21番。端っこではなかったんで、立つ度すみません、
と人の前を通るのがやや難儀ではありましたが。

落ち着いて前説から座ってゆっくり聞けたのも初めてで、
これはこれで良かったです。
加藤さんの前説です。
今日から発売のサントラCD、当然そりゃそうだろうけど
クロノスとかぶっていると。
なので前のを持っている人は300円引きになるんだって。
前のを持っている証拠が、鼻歌を歌う、とかで良いって
いうのが流石です。(笑)

今日はまず、19時からミス・ダンデライオン。
原作を読んだときに、すごく好きだったのがこれ。
本を読んでいたときは樹里に感情移入していたのに、
舞台ではなぜかヒー兄ちゃんに感情移入してしまった。
やっぱり樹里の語り口だけで読み進めるより、
実際に苦しんでいるヒー兄ちゃんが見えるからかなあと思った。
樹里の理屈しか見えていなかったのが、ヒー兄ちゃんはヒー兄ちゃんで、
幼い樹里のことを大切に思っていて、
時を越えて自分を助けにきてくれたことを理解して
大人になった樹里のことも大切に思ってくれている
というのが伝わってきてとても良かった。

演出上の問題で、どうしても一時間しかないのでさつきさんが
ずっと喋りっぱなしなのが、見ていても大変そうだった。
原作の作りとハーフタイムシアターという
限られた時間のお芝居と考えれば無理もないことなのだけど。
その中で、語りながら幼い樹里を止める看護婦の台詞も
さつきさんが言うけれど、
これは後になって実際樹里がタイムスリップした後に、
看護婦だと思っていたのは自分自身だった!と気付く、
という演出が、特に原作を読んでいない観客には
驚きかつとてもうまい演出だと感じた。

通常テンポの良い劇団なのに、一時間の中で更にテンポよく、
さつきさんはずっと喋り、あわただしく場面は展開し、
ベンチなどを堂々と別の役者さんが舞台に
持って来てしまうところが本当に旨い。
いちいち暗転させたり、黒子が持ってきたり、ではなくて、
堂々と持って来てしまう
この思い切りのよさとテンポのよさが素晴らしいと思う。

個人的には、クロノスを知った時になんらかの反応が欲しかった。
SFが嫌い、とクロノスで言っていたのは、
辛いヒー兄ちゃんとの過去があるから、
クロノスを知って、吹原という患者さんのことを思い出す
みたいななにかが。


細見さん演じる吉澤先生がとても良かったな。
「全然話が見えない」と樹里に言われて、
「大丈夫大丈夫。今見えるから」なんていう言い草がもう最高。
一度樹里のことを疑ったときも、あっさり引き下がってくれるし。
二度目はそうはいかなかったけれど、今度は水村さんがかばってくれる。
この上手さと臭さがキャラメル、という感じがする。

正直初めは一時間に詰め込まれた話が慌しくて
入り込めないと思っていたのに、
さつきさんが感極まってヒー兄ちゃんに身の上を明かすあたりから
ぐんぐん引き込まれておっかーさんの優しさと相まって
一気にのめり込んでしまった。
「一昨日は兎を見たわ。昨日は鹿。そして、今日はあなた」
なんて、原作ではくさいのと紙一重だったのに、
もうここでヒー兄ちゃんに信じてもらうには
この台詞しか有り得ないという説得力だった。

吉澤に邪魔されながら、
大人になった樹里を信じきっているヒー兄ちゃんの強さと優しさ
ヒー兄ちゃんを助けたい、ただそれだけの必死な樹里
注射が無事成功することなんて原作を読んで分かっているにも関わらず、
注射が終わるまで緊張して息を詰めて見つめてしまった。

最後のオチで、単に野方さんの奥さん、というところから、
確かにお見合い写真を見て恰好いいと言っていたんだから、
北田さんが奥さんになっているという方が徹笑ましいし、
北田さんが樹里を親身に心配してくれる理由付けにもなるし
とてもいい設定。
ただ、武子様の印象が強すぎて、
綾ちゃん扮する北田さんも武子さんに見えてしまった…。(ごめん…)

原作で、若いままのヒー兄ちゃんが出てくることなんか百も承知なのに
感動してしまうのが悔しいくらい。(笑)舞台って素晴らしい。
生の迫力とでも言えばいいのか。

ヒー兄ちゃんが樹里の頭を抱くシーンがもう、恰好良すぎて
心の中できゃーきゃー悲鳴をあげてしまいました。
あれ、もう最高じゃないですか?!
だって、普通に抱き合う、のではなくて、おっかーさんが
肩口にさつきさんの頭をきゅって片手で抱き寄せる。
もう最高!!!(馬鹿です)
だってだって、いきなりラブラブ抱きしめられたら、ちょっとひくよ。
ちょっとロリコン?みたいな気分がするもの。
それを、頭をぎゅっと抱き寄せてくれる、のが、お兄ちゃんとしての愛、
幼い樹里への気持ちプラス、今の樹里への愛情も包括していて
とても良いと思った。
もう最高にかっこよかった。もう本当に。
それしか言えない。(笑)

そんな恰好いいシーンの横で、西川さんと綾ちゃんが
ちゃんとクッションで顔を隠して照れつつ
でもじっくり見てたりなんかして、
それをおっかーさんがおいおい、って合図したりして、
こういうところがくさいだけに終わらずちゃかしてくれるのが
更に良いなあと思う。

お陰でほのぼのと幸せな気分になれました。
ふたりのこれからが、無理なく想像できた。

十分押しで始まったので、終わったのもそれくらいで、
次の舞台が控えてるからカーテンコールも慌しい。
おっかーさんがぽろっと
「鬘をとったのは姉歯さんですよね」と言ってしまい、
アンケートがこれだけになってしまう、志士の宣伝も薄れてしまう!と
ご自分ですいませんとあわあわされてました。
忘れてください、といえばいうほど
みんなの頭にインプットという悪循環…。(笑)

20:10頃に舞台が終わって、一端幕が閉まるのですが、20:20頃には
チケットのチェックで一端席へ戻ってください、という話になり、
再び加藤さんが。
私たちは通し券だったので関係無いといえば無いのですが、
もぎりに結構時間かかっていて、バラバラに来られる方も意外に本当に
沢山いらっしやるのですね。
幕が開いて、この短時間なのに
がらっと舞台上の雰囲気が変わっていてびっくり。
凄いなあ。
しかも舞台の椅子の上に多田さん扮する猫が寝ていて。(笑)
とりあえず放置プレイでもぎりタイムが始まるのですが、
その間猫ちゃんが伸びをしたりと
もぎりに関係ないお客さんはそれを見て楽しめる、と。(笑)
喉飴を自分で転がして、それを追っていったり、手をあげたお客さんに
喉飴をポケットから出してあげたりとサービス満点な猫ちゃん。
更に、「おなかがすいた」と言い出し、「あんなところに鳥が!」と言って
下手にはけていってしまうので、
一体誰が鳥に扮して出てくるのかと期待していたら、
なんと俺たちは志士じゃないのポスターを手に!(大爆笑)
なんてやらしいのっ。(笑)
さっきおっかーさんの姉歯さん発言で有耶無耶になってしまったので、
と宣伝しなおしてくれ、もぎりの終わった加藤さんが背後にいても無視して
宣伝が終わると上手に去っていかれました。
加藤さんがかまってくれないことを嘆いていたので可笑しかった。(笑)
そして加藤さんが、20:50頃になったらまた出てくるのですが、
二度目の前説ですが出来るだけ新鮮な気持ちで聞いて下さい、
とおっしゃっていて笑える。(笑)

前説は多田さんメイン、加藤さんがアシスタント版で嬉しい。(笑)
サイトでそれを知って、見てみたかったんです。
加藤さんが商品を出すに手間取ると「遅い!」と
さっくり怒ったり、物凄い面白かった。
非常灯を演出の都合上消します、と紐をかちゃんとひっぱる仕草を
多田さんがするんだけど、注目していたのに消えず。
加藤さんが「リモコンになったんだよ、ほら」と携帯を振ったら
ばちっと消えて、
「スタッフはみ~んな僕の味方☆」
と言っていて、会場爆笑。

さて、次はあしあなです。
ダンデライオンもそうだったんだけど、スクリーンがばっと下がって
テロップ(という表現でいいのか?)を表示する演出があったんだけど
(虹なんかでもありましたよね)
その文字によると、あしあなの英語タイトル?は
PHOTOGRAPH OF TOMORROW
でした。
直訳したら全然明日あなた会いたいじゃないんだけど、
こういうの大好き。
個人的に。
更に個人的に言うと、スパイラルのアルバム
”spiral move TELEGENIC2”のときの曲タイトルみたいです。
だから余計におたく的に好き。(笑)

やっぱりこっちもダンデライオンと同じで、一時間に詰め込まれて
台詞から語りからずーっと大内さんが喋りっぱなし、なのが若干気になる。
ハーフタイムシアターの宿命でしょうね。

アルトヴィーンの店内のセットなのに、
布川さんと圭ちゃん以外の役者さんがゴミ袋を持ってきて
あっと言う間にゴミ捨て場に舞台がしたてられ、
クロノスに睨まれはじきとばされてしまう布川の荷物も
役者が持ち去ってしまう。
そしてゴミ袋も持ち去られ、ベンチが置かれてバス停に。
本当にこの舞台転換、見習いたい。
演劇やってた高校のときに知りたかった。

ダンデライオンもそうだったけど、よりあしあなの野方さんが
はじけていてとても楽しかった。

セットがオリジナル設定の喫茶店だとは思わなかった。
ダンデライオンはかなり原作に忠実だったけど、
あしあなはかなりオリジナル設定。
ただ、圭がイラストレーターという設定は残っているし、
布川さんがライカを持っていることでカメラがとても好き、という感じで、
カメラが意味を持った小道具になる。

個人的には坂口さん扮する佳江さんやはるなちゃんがいて、
家族に理解してもらった上でのタイムトラベルを圭ちゃんがしたのは
とても良かったかな。

個人的には来美子ちゃんが出ていて、しかも野方さんの所にくるんで
いろんなことを期待しすぎてしまいました。(笑)
まぁでも、何千年先にとんだか分からない吹原さんを
来美ちゃんが追うことは難しいもんね…。
それに、自分としては来美ちゃんが助かったことで
吹原はタイムトラベルをしていなくて
信じてくれない吹原に今度は来美ちゃんが何度も
今あなたが助けに来てくれたんだ、と説明をする
という岡内さんがblogに書いてらしたことを、自分も原作を読んだ時想像したので。
来美ちゃんの悲しそうな微妙な表情が、どうとでもとれるのが素晴らしい。

伊勢崎さん役の畑中くんが、頼人と全然違うのが凄いなぁ、と。
あと、個人的にフェチ的に、帽子が脱げてかぶりなおすたび
ちゃんと前髪をかきあげてかぶっていた仕草に萌え。(笑)

伊勢崎さんが布川さんを調べに行って、
朝日楼旅館のことを訊いたのに知らないから怪しい!と言っていたけど
それが後から綺麗に、
「あのとき朝日楼旅館のことを教えてくれたのは
あなただったのか」
と布川さんが言い、つながる。のがとても美しい演出だと思った。
伊勢崎のいる意味も無駄にならない。

ラストは爽やかでほのぼのした感じで良かった。



ハーフタイムシアターを初めてみたけど、
演じる方も見る方も結構体力がいるなと思った。
一時間と時間は短くても内容は濃いから、二本ぶっつづけで
ほとんど休憩無しで見ている気分。
それから、制服でそのまま見に来ている子たちが結構たくさんいた。
演劇部なのかな?微笑ましい。
そして羨ましかったです。




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