ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2006.01.17 Tue
スノードーム
アレックス シアラー, Alex Shearer, 石田 文子
フリーペーパーで紹介されていて、あまりどんな本なのか把握していないままに
手にとった。
装丁が美しかった。
なまじ紙の値段や種類を知っているだけに、手が込んでいるなと。
締麗なページに並んでいるのでなかなか気付きにくいけれど、
どことなく不穏な言葉たち。
私にとってのスノードームは、多分ハチクロのあゆみたいな良いイメージ。
なんだけど、そういう楽しい綺麗なイメージからはほど遠い。
結構初期の段階で、展開の予測がついてしまった。
あとはもう、どう裏切ってくれるかと期待するしか無い、と言う。
そしてその期待は結局裏切られることのないまま物語は終わってしまう。
物悲しい。
理解はできる。
けど、また読みたいと思う物語ではないな、私にとって。
いろんな愛の形がある。
エツクマンは間違っているけれど、理解はできる。
一番貧乏くじはチャーリーじゃないだろうか。
私だったら、負担に思うだろう。『生き物の世話』なんて。
金魚を預かるのとわけが違うのだ。
世話の仕方だって、費用だって年数だって桁違いだ。
しかし、金魚となぜ違うと思うのか?
と突き詰めると、クリスの言うように、人はサイズで命の重さを
推し量っているのかもしれない、とは思う。
本当はサイズだけでは無いと思うけれど。
私個人は、意思の疎通が出来るか出来ないか、だと思う。
どの時点、どの状況を「出来た」と感じるかが人それぞれなので
うまくいかないけれど。
そして、意思の疎通に必要な言葉や目が合う、ということが、
サイズが著しく違うと難しいという側面は確かにあると思っている。
余談だけれど、こういう話を読んでいて自分の知っている
映画や本のタイトルが出てくると、ふっと我に返ってしまう。
トイ・ストーリーなんて言われると急に魔法がとけたような気になってしまう。
そしてまた、その映画や本を知っていないとわからない記述が結構多かった。
聖書など、日本人のほとんどの人は知らないのではないだろうか。
サマリア人としていくら一応の注釈がつけてくれてあっても、分からないと思う。
正直期待はずれというか、自分の思っていたもの、
欲しい話ではなかった。
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