ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2009.03.25 Wed
文学に対する解説ではなく、石川啄木自身の人間像を
様々な資料を元に丁寧に作られた本。
啄木と言えば、文学青年然としたあの容貌と、貧しく辛い生活というイメージだが
この本を読むと、特に自分が女だからかもしれないが
あまりの身勝手さに苦笑いがこみあげてくる。
時代のせいもあったろうが、それでも彼を支えた妻や友人の存在は
彼らの優しさは勿論のこと
やはり啄木本人に、それだけの魅力があった故のことだろうと感じた。
宮崎郁雨の、大森海岸などを散歩した思い出が
函館に住んでいたことのある自分には想像しやすかった。
あの海岸といか釣り船の明かりは、暗く海に囲まれたあの街で
変わらず美しく、文学に親しかった彼らには
叙情的に美しく見えたことだろうと思う。
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