赤禰武人が扱われていると聞き、読んでみた小説。
赤禰をはじめとする当時の人々の霊魂を現代の裁判に呼び出し
今一度是非を問うという設定は面白い。
が、全体的に淡々とした印象。
芝居の脚本として見れば面白いが、小説とするには正直いまいち。
内容も、肝心の赤禰が黙する設定になっており
現代の弁護人と証人として出廷した人間たちの言葉が主な上
高杉と赤禰の和解が自分には安易に感じられた。
筆者の他作品はまだ読んだことがないが
他作品の一覧とこの本の内容から
高杉晋作が好きなのではないか、という印象を受けた。
短編集なのだが、表題作以外にも
いくつか疑問点を感じる部分があった。
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