ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2007.07.06 Fri
初めて中野ザ・ポケットへ行きました。
携帯のナビで行ったら随分細い道を行かされて、こんな所にあるの?と思ったら、裏道から行かされただけでした。orz
ネットで引換券を購入しただけだったので、ぎりぎりに行って指定席券に引き換えたから席は結構後ろの方。
小劇場なので余計気になるんでしょうが、飲み物を飲んだり包み紙をはがしたり、うちわで扇ぎながら見るのは正直やめてほしいです。気が散ります。
でも舞台自体は最高でした。
役者さんは4人きりなのですが、笑いあり涙ありの緩急のつけ方が素晴らしく、役者さん本人が楽しんで演技をされてる感じで非常に良かったです。
入り口でCDやらを販売していて、細い階段の前をふさぐように並んできゃいきゃいやっていたので非常に邪魔で、これだからマニアちゃんは周り見ないからよぅ。と思ったのですが、
後から調べて知ったけど、自分のお気に入りの役者さんが楽器弾いたり歌ったりしてCD出してたらそれはマニアにはたまりませんね。
でも通路ふさいで並ぶのはやめてね。
舞台はライブあり、脚本自体はベタと言えばベタなのですが、非常に面白かったです。
いやもう最高でした。
これ以上はネタバレなしには書けないので…以下ネタバレ。
というかまずあらすじ。
主人公ハジメの家に居候している後輩の斉藤。風邪でしんどい、と寝込んだ翌朝、突然中身が女の子に。
それは10年前に別れた彼女エリの生霊で、「自分は死んではいないけれど、何故こうなったのかわからないし
今自分の本体がどこでどうしているのかも分からない」と。ハジメの友人タシロも巻き込みつつ、徐々に斉藤の姿だけれど中身がエリだということを認めていくふたり。
そこへエリの兄がハジメを尋ねてくる。「エリが行方不明で心配して探している。電話があったが非常に聞き取りづらく、あなたの名前を言ったようだった」と。
翌日、仕事から帰ってきたハジメに、エリは「自分の居場所を思い出したけれど、その前に話がしたい」と言う。
エリは音楽をやっているハジメが好きだった。でもこのままでは自分が捨てられるのが怖かった。そしてハジメが音楽をやめてしまうのも嫌だったので、身を引くつもりで十年前ハジメの前から姿を消した。
ハジメはエリのことが好きで、エリがいなくなってしまったあまりのショックで音楽ができなくなってしまった。
「もう駄目だと思ったとき、ハジメちゃんの顔が浮かんだ。私は多分死ぬけど、音楽をやめないで」
と言い気を失ってしまうエリ。
「二度も俺の前からいなくなるな」
と抱き起こすハジメ。
エリの兄の携帯に電話がかかってきて、一人旅をしていたエリが足を滑らせて転落、小川にいたところを地元に人に見つけられたという連絡が。
エリは無事助かり、斉藤の意識も戻ってきて、ハジメは本物のエリの見舞いに行き、音楽を再びはじめて…一件落着。
ストーリー自体は非常にシンプル。目だって目新しいわけでもありません。
が、演出がすごい。
まず、細見さん扮する斉藤というか、エリ。いや気持ち悪い気持ち悪い。(誉めてます!)
オカマにしか見えない。なのに、ふときゅんとするくらい、ハジメへの愛情とか、可愛い仕草とかで
本当に女の子なんだな…と思わせてしまう。
ハジメとタシロも、気持ち悪いと言いつつ徐々になじんでいく感じが面白いし、エリとして扱っている愛情と友情が良かったし
お兄さんも、うざさが出ていて(笑)面白かった。
小劇場ならではの、ぶっとんだ演出、思い切った笑い。お客さんが爆笑し過ぎて台詞が聞き取れなくなるくらい。
お兄さんとタシロが来ていて、おつまみを準備するエリが具合が悪くて、ハジメが気遣ったりするシーンとか
ハジメが「もう昔のことだ」とか言いつつまだ抱いているエリへの愛情が見えるんですね。
エリがハジメの背中に黙ったままおでこを寄せて、ハジメが「エリ…」というシーン。
その瞬間、客席がエリとハジメの、お互い今も変わらず好きだという気持ちが伝わって、水を打ったように静かになり…
そこへエリが
「おもしろ~い。斉藤の方が背が高いから、首がすっごい曲がる」
とか言っちゃう訳ですよ。も、客席大爆笑ですよ。
実際細見さんってすごい背が高いから、かなり首はおかしいくらいに曲がってる訳ですよ。
でも、その瞬間には客席は笑いじゃなく、エリの女の子の部分を感じ取っているから、じんときてしまう。
これはすごいよなぁ。
エリが寒いと言って、でも斉藤のは知らない人のだから着づらいと言うので
ハジメが気遣って上着を貸すシーンでも、受ける印象は、優しいな、とか
エリはやっぱりハジメが好きなんだな、とかなんですが、ちゃんとタシロなりお兄さんなりが
「あいつ今斉藤なんだけどな」とか「ホモ?」とか突っ込みをいれてくれるわけです。
クライマックスなんて、お兄さんは東京観光してのんびりかえってきて、
斉藤という男に抱きついて「エリ」と叫ぶハジメがいるわけだから、
お兄さんとしては超気持ち悪いし訳わかんないわけですよ。(笑)
斉藤の中身が自分の妹だなんて気が付いてないし。だから横で、ひきりなしに突っ込みをいれるわけで
こっちは笑っていいんだか泣いていいんだか。
お兄さんの絶好調な突っ込みがあるのに、必死なハジメの名演技。
死ぬと思ったから心残りで、大好きな人に音楽をやめないでと伝えにきたエリ。
「音楽をやめないで」
と訴えるエリに、
「二度も俺の前からいなくなるな」
と首藤さん扮するハジメが叫んだとき、
お兄さんの突っ込みも何もかも聞こえなくなって、かなりぐっときました。
その一言に、ハジメの十年間が、
どれだけエリが好きだったか、音楽が好きだったか
それを手放すほど辛い日々、エリが大事な気持ち、
いろんなものがつまっていて…。
ラストで、エリを殺さないでくれて良かったです。
斉藤くんも戻ってきて、大団円。途中タシロが言ったように、エリがエリの姿だったら蟠りがありすぎて
普通に会話なんてできなかっただろう、と。覚えていなくても体を貸してくれていた斉藤に、礼を言うハジメ。
シンプルなハッピーエンドで、テンポも良くて、最高でした。
携帯のナビで行ったら随分細い道を行かされて、こんな所にあるの?と思ったら、裏道から行かされただけでした。orz
ネットで引換券を購入しただけだったので、ぎりぎりに行って指定席券に引き換えたから席は結構後ろの方。
小劇場なので余計気になるんでしょうが、飲み物を飲んだり包み紙をはがしたり、うちわで扇ぎながら見るのは正直やめてほしいです。気が散ります。
でも舞台自体は最高でした。
役者さんは4人きりなのですが、笑いあり涙ありの緩急のつけ方が素晴らしく、役者さん本人が楽しんで演技をされてる感じで非常に良かったです。
入り口でCDやらを販売していて、細い階段の前をふさぐように並んできゃいきゃいやっていたので非常に邪魔で、これだからマニアちゃんは周り見ないからよぅ。と思ったのですが、
後から調べて知ったけど、自分のお気に入りの役者さんが楽器弾いたり歌ったりしてCD出してたらそれはマニアにはたまりませんね。
でも通路ふさいで並ぶのはやめてね。
舞台はライブあり、脚本自体はベタと言えばベタなのですが、非常に面白かったです。
いやもう最高でした。
これ以上はネタバレなしには書けないので…以下ネタバレ。
というかまずあらすじ。
主人公ハジメの家に居候している後輩の斉藤。風邪でしんどい、と寝込んだ翌朝、突然中身が女の子に。
それは10年前に別れた彼女エリの生霊で、「自分は死んではいないけれど、何故こうなったのかわからないし
今自分の本体がどこでどうしているのかも分からない」と。ハジメの友人タシロも巻き込みつつ、徐々に斉藤の姿だけれど中身がエリだということを認めていくふたり。
そこへエリの兄がハジメを尋ねてくる。「エリが行方不明で心配して探している。電話があったが非常に聞き取りづらく、あなたの名前を言ったようだった」と。
翌日、仕事から帰ってきたハジメに、エリは「自分の居場所を思い出したけれど、その前に話がしたい」と言う。
エリは音楽をやっているハジメが好きだった。でもこのままでは自分が捨てられるのが怖かった。そしてハジメが音楽をやめてしまうのも嫌だったので、身を引くつもりで十年前ハジメの前から姿を消した。
ハジメはエリのことが好きで、エリがいなくなってしまったあまりのショックで音楽ができなくなってしまった。
「もう駄目だと思ったとき、ハジメちゃんの顔が浮かんだ。私は多分死ぬけど、音楽をやめないで」
と言い気を失ってしまうエリ。
「二度も俺の前からいなくなるな」
と抱き起こすハジメ。
エリの兄の携帯に電話がかかってきて、一人旅をしていたエリが足を滑らせて転落、小川にいたところを地元に人に見つけられたという連絡が。
エリは無事助かり、斉藤の意識も戻ってきて、ハジメは本物のエリの見舞いに行き、音楽を再びはじめて…一件落着。
ストーリー自体は非常にシンプル。目だって目新しいわけでもありません。
が、演出がすごい。
まず、細見さん扮する斉藤というか、エリ。いや気持ち悪い気持ち悪い。(誉めてます!)
オカマにしか見えない。なのに、ふときゅんとするくらい、ハジメへの愛情とか、可愛い仕草とかで
本当に女の子なんだな…と思わせてしまう。
ハジメとタシロも、気持ち悪いと言いつつ徐々になじんでいく感じが面白いし、エリとして扱っている愛情と友情が良かったし
お兄さんも、うざさが出ていて(笑)面白かった。
小劇場ならではの、ぶっとんだ演出、思い切った笑い。お客さんが爆笑し過ぎて台詞が聞き取れなくなるくらい。
お兄さんとタシロが来ていて、おつまみを準備するエリが具合が悪くて、ハジメが気遣ったりするシーンとか
ハジメが「もう昔のことだ」とか言いつつまだ抱いているエリへの愛情が見えるんですね。
エリがハジメの背中に黙ったままおでこを寄せて、ハジメが「エリ…」というシーン。
その瞬間、客席がエリとハジメの、お互い今も変わらず好きだという気持ちが伝わって、水を打ったように静かになり…
そこへエリが
「おもしろ~い。斉藤の方が背が高いから、首がすっごい曲がる」
とか言っちゃう訳ですよ。も、客席大爆笑ですよ。
実際細見さんってすごい背が高いから、かなり首はおかしいくらいに曲がってる訳ですよ。
でも、その瞬間には客席は笑いじゃなく、エリの女の子の部分を感じ取っているから、じんときてしまう。
これはすごいよなぁ。
エリが寒いと言って、でも斉藤のは知らない人のだから着づらいと言うので
ハジメが気遣って上着を貸すシーンでも、受ける印象は、優しいな、とか
エリはやっぱりハジメが好きなんだな、とかなんですが、ちゃんとタシロなりお兄さんなりが
「あいつ今斉藤なんだけどな」とか「ホモ?」とか突っ込みをいれてくれるわけです。
クライマックスなんて、お兄さんは東京観光してのんびりかえってきて、
斉藤という男に抱きついて「エリ」と叫ぶハジメがいるわけだから、
お兄さんとしては超気持ち悪いし訳わかんないわけですよ。(笑)
斉藤の中身が自分の妹だなんて気が付いてないし。だから横で、ひきりなしに突っ込みをいれるわけで
こっちは笑っていいんだか泣いていいんだか。
お兄さんの絶好調な突っ込みがあるのに、必死なハジメの名演技。
死ぬと思ったから心残りで、大好きな人に音楽をやめないでと伝えにきたエリ。
「音楽をやめないで」
と訴えるエリに、
「二度も俺の前からいなくなるな」
と首藤さん扮するハジメが叫んだとき、
お兄さんの突っ込みも何もかも聞こえなくなって、かなりぐっときました。
その一言に、ハジメの十年間が、
どれだけエリが好きだったか、音楽が好きだったか
それを手放すほど辛い日々、エリが大事な気持ち、
いろんなものがつまっていて…。
ラストで、エリを殺さないでくれて良かったです。
斉藤くんも戻ってきて、大団円。途中タシロが言ったように、エリがエリの姿だったら蟠りがありすぎて
普通に会話なんてできなかっただろう、と。覚えていなくても体を貸してくれていた斉藤に、礼を言うハジメ。
シンプルなハッピーエンドで、テンポも良くて、最高でした。
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