ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2005.12.20 Tue
会津藩始末記―敗者の明治維新
永岡 慶之助
面白い。
この一語に尽きる。
のはまあ個人的な感覚なんだけども。
というのも、個人的にどうしても、会津藩が馬鹿正直、とは思えないからだ。
正直なのだ。真っ当なのだ。これが武士、日本人というものだ。
私としてはそういう感覚で、しかし敢えて中立に調べたくて
会津藩や新選組を否定する資料なども今まで読んできたのだけど、
いくらそういった資料を読んでも違和感が消せなかった。
本当にそうか?なんか違わないか?正当化しようとしていないか?
その違和感が、この本で吹き飛んだ。
ある意味で痛快である。
たくさん『馬鹿正直』な人たちが出てくる。
日本人好みの馬鹿さ加減なのではないかと思う。
しかしそれが、実在した人物だというのがなんというか、
同じ日本人として顔向けが出来ない。というくらい、素晴らしい。
作者が生粋の会津人というのも、この本を読み易くしている要因のひとつではないかと思う。
昔から行って見たいと思っていた場所だったが、
心底会津へ行って花を手向けたい気持ちになった。
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