ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2005.12.15 Thu
ボーダーライン
真保 裕一
面白いです。
簡潔に。
いろんな心理とか、探偵の仕組みとか
そういう描写はいつものことながら凄くて、
いくつかの謎が同時進行していくところも相変わらずで、
途中何度かじんわり涙が…。
ラストはもう本当泣いた。
特にあの、
ネタバレです。
子どもにマーヴィンって名前をつけて、
それを報告したらついにマーヴィンから
お手紙が届いたところ。
見せに行っている様子を想像して、
じんわり嬉しくなった。
とっても良かった。
読んで良かった。
余談だけれど、主要参考文献として
巻末に記してある量の少なさがまた、
真保さんの恰好良いところだと個人的には思う。
この緻密な描写、たかだか数冊本を読んだだけで書けるわけがない。
読書量はもちろんのこと、取材も
半端じやないだろう。
でも、記すのは数冊。
よく、特に時代物の小説で
数ページにも渡って参考資料を並べ立てて、
どうだ、これだけ俺は勉強したんだぜ凄いだろう。
もし俺のあら捜しをするなら、これ以上本を読んでからにしろよな。
と言っているとしか思えないことがあるけど、
あの恰好悪さと言ったら。
(文を引用して列挙する必要があった場合はもちろん除く)
真保さんの読書・取材メモだけでも
充分読み応えのある本になりうる気がする…。
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