ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2006.02.01 Wed
ムーンライト・シャドウ
よしもと ばなな
絵本みたいで椅麗な装丁で、よく見もせずに手にとって、
中を開いて読み出したらどうも読んだことがある…。
あれ?可笑しいな。こんな装丁じゃなくて、もっと活字で読んだ覚えが…
なんて思っていたら、あとがきで納得した。
もう一度手に取った読者、それって私だ☆と思いつつ。
綺麗な話だから、活字だけのも良いけれど、この絵本みたいな
装丁がとても合っていると思う。
短編を短編集としてしまう以外にも、こういった出版の仕方があるのだなあ。
凄く悲しい話のはずなのに、出てくる人たちはみんな悲しみを抱えているはずなのに、
透明で綺麗で美しい。
自分があげた鈴を、死んだ後まで大切に持ってくれているなんて、どんなにありがたいことだろう。
自分の形見のセーラー服を着て登校する恋人を空から見ていて、どんなに彼女も辛かったろう。
一気に読めて、読後感はさっぱり。
良い話だと思う。
すっかり忘れていた。読んだはずなのに。
今日再会出来て良かった。
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