ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2009.11.07 Sat
映画化という話がまずあり、そのプロットに参加し
それを映画とは少し違った形で小説化、という異色作。
自分は映画の方は見ていない。
正直ホワイトアウトにはがっかりしたので、
(尤も織田さんの演技は良かったと思うけれど。)
積極的に「見たい」とは思えず。
普通の小説とは発端が違うせいか、いつもの真保さんの小説と比べれば
緻密な作りこみよりも単なる派手さが目立ち、
そうなると説得力よりも、”ただの一外交官にここまでできるわけがない”
と引いた見方をしてしまいがちなせいか
ネット上で見た限りは酷評も多かったようだ。
ただ自分としてはやはり最低限の説得力はきちんとあったし
後半にいくにつれての怒涛の展開も面白かった。
何より社会派ミステリーとでも言うのか
着眼点が素晴らしく、単なる謎解きに終わらず
訴えるものがあり
それでいて痛快に読める小説だと思う。
こんな外交官、いるわけはないけれど。
こんな人がいて守ろうと奔走する姿を見たら、『自己責任』なんて責める阿呆は出て来ないだろうから。
機会があれば映画の方も見てみて、小説版とどう違うのか見てみたい。
なにより、アマルフィを見てみたくなった。
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