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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.11.22 Fri
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2006.03.22 Wed
もう何度も読んでいるはずなのに、ついついまた手に取ってしまう。
全体的に淡々と、言葉にしにくい本当のことが
主人公の言葉で丁寧に語られていく感じ。
レビューで癒しのショートストーリーとあったが、
確かにそう感じられる短編集だと思う。

初めて読んだときは、『キムチ』の
薄い膜が自分と世界の間に張っていて、という表現にはっとした。
当時の自分にも、膜が出来ていて、視界が違うことに違和感を感じて
どうしていいか分からなかったからだ。

この膜が弾ける瞬間と同じく、どの短編にも
ある種の救いが描かれている。
それが、読み手に癒しを与えるのだと思う。

『血と水』のような許しを、押さなかった自分の世界へ与えられるのか。
『大川端奇譚』のように、過去を全て受け入れられるのか。
正直自分には、そうできる自信が無い。
だからこそ癒しを与えられず、世間体や自意識のようなものに
縛られて生きているのかもしれない。

接客業は人当りをするという言葉に、ちょっとひっかかるものがあった。
自分自身の接客好きで、人間好きの癖に人間嫌いなのは、
ひょっとしてそういう理由なのかもしれないな。

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