ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2010.06.14 Mon
帰還という単語を初めて知ったのは、多分『指輪物語』の『王の帰還』。
あの、体の底から湧き上がる歓声。喜び。
あのイメージ。
今朝になってテレビのニュースで、『はやぶさ帰還』の報道を見た。
帰還という言葉が引っ掛かる。
遠くから戻っては来たけど、カプセルを届けてはやぶさは燃え尽きてし
まったのに。
それは帰還なのかな?
それこそライカ犬とか生命体が乗っているわけでもないのに
感傷的になるのも可笑しいかもしれないけど
故郷を目前にいなくなっちゃうのに
お帰りってのは可笑しくないのかな。
テレビでは昨日NHKでちょっぴりやっていたくらいだったのかな?
ネットではUstream、ニコ生、公式サイトなどで中継がされてい
た。
私はtwitterで見たのだけど、白く輝く地球の写真。
通信が途中で途絶えた為、下部は灰色になっている。
イトカワ撮影後、省エネの為にカメラ関係の電源は切っていたそうだ。
うまく機動するかも分からない。
そのままの姿勢では地球側にカメラは向いていない。
それでも研究者たちは決意した。
カメラを機動し、残りのエネルギーを使ってはやぶさの態勢を変えさせて
地球の方を向かせて撮影に挑んだ。
理由は
「最後に故郷の地球の姿を見せてあげたかったから」
はやぶさは6枚程写真を写し、
殆どは真っ黒だったけれど
最後の、最期の一枚に地球が映っていたのだそうだ。
なんたる浪漫。そして愛情。
ほしのこえのノイズ混じりのメール並の切ない写真。
感動せずにはいられない。
そして、『親』が覚悟して送り出し
愛情をかけ、そして迎えたのだからと思うと
やっと言っても良いのだという気になった。
「おかえりなさい」
と。
はやぶさが持ち帰ってくれたカプセルは今日回収予定とのこと。
無事回収出来るのを楽しみにしていようと思います。
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