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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.11.22 Fri
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2006.02.28 Tue
なんだろう。すごいの一言かな。
いやすごいです。

読んでいてふと途中で思ったのが、宮部みゆきさんの『模倣犯』。
でも、悪いけど格段にこっちの方が面白い。

以降ネタバレ。






センセーショナルな誘拐。
その手口、要求。
しかし明らかになる事実。
その奥に隠されたさらなる真実。

これだけミステリーらしく事件が散々起きているのに、
最後にはなんとなくみんなハッピーエンドになっているのが心憎い。

ミステリー=人が死ぬ
だと思っていた私にとって、真保さんの描き出すミステリーは
ある種カルチャーショックだった。

途中で、巧くんのお父さんが永渕さんなんだろう、とは気付いたものの、
妻と愛人の愛憎劇までは思いも拠らなかった。
更に福祉団体の設立、基金。
果ては自分たちを罰するため、だなんて…。

誘拐の萌芽から、ふたつの誘拐を経て、誘拐の果実まで章は進むが、
なにがって果実に単に誘拐成功という意味だけではなく
様々な意味がこめられていて、そのあたりは最後まで読まないとわからない
というのが心憎い。

模倣犯がなぜ模倣なのか、は別になんとも思わなかったんだけど、
この果実にはもう、やられたーと思いました。

やられたと言えば、永渕さん宛ての手紙が巧くんと恵美ちゃんの連名だったこと、
ふたりがちゃんと結婚しているところがほっとした。
こんな頭の良い旦那さんなら、きっとうまくいくよ、うん。
さらに、溝口さんも幸せになっていて、良かったな。

やっぱり、なんだかんだでハッピーエンドなのです。
いい話だった。

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