ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2005.07.11 Mon
砂の月光
北村 秋
久し振りに図書館で、タイトルだけで直感で選んできた本です。
なので読み出して初めて、あ、これミステリーなんだ、と思った。(苦笑)
私はあんまり、ミステリーは嫌いじゃないけど自分から読もうとしない人なので、まぁ結果的には良かったのかな。
ただ、タイトルから私の受けた印象とは全然違う物語でした。
最初の書き草は好きだったんです。
導入部のテンポは飽きさせなくていいなと。
だけど途中で急展開を迎えて、それが同じ女として不愉快だったし、
そこからは種明かしというよりもだーっと書かれている感じで
ああでもない、こうでもないと色々推理して読む感じでもなかったです。
急展開の大分前のある一行で、あ、こんな細かいことを書くのは作者は女の人なのかな、と思って。
あとがき見ると夫がどうのって記述があるので、やっぱそうなんだろうけど。
じゃあ女の人が、同じ女として登場人物にこういう仕打ちをするのはどういう意図からなんだろうなぁと思ってしまった。
私も主人公と同じく、吐き気のする事件。
作者の考えも主人公に入るとすれば、作者だって嫌なはず。
ならなぜ、そんなむくわれない運命を彼女に背負わせたんだろう?
一見ハッピーエンドなんだけど、あまりに負うものが多すぎる。
よくある推理漫画なんかで、普通殺人事件なんて一回見ただけでトラウマなのに
毎回たちあっても平気で、普通に日常生活を送ってるような、
あんな現実感のなさとイコールでした。
まぁ最後まで読めたし、時間を無駄にしたとまでは思わないけれど、けして面白いとかまた読みたいとは個人的には思わないですね。
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