ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2009.10.08 Thu
アーネスト・サトウ氏の19~25歳頃の記録。
兼ねてから色々な史料に引用されており
興味を持って読んでみたのだが
思ったより知識が偏っており、薩長に肩入れする余り
事実誤認をしている部分がいくつか見受けられ
それが残念に思った。
ただそれにしても、ひとりの外国人の視点ならではの
普通の史料本であれば端折られてしまうような
ある人間に対する身なりやストレートな感想は面白い。
日本人に対して、本人らはもしかするとそのつもりはなかったかもしれないが
やはり東洋の黄色い猿であり、
心のどこかで見下しているのがよくよく見て取れる。
正直、こんな考えでこんな振る舞いをされれば
当時の世情を鑑みて自分が武士だったなら
外国人と見れば敵意を燃やし
無礼を働く者は切って捨てても正義であると
信じて疑わなかったに違いない。
サトウ氏の中で日本文化への親しみと
それをぶち破る正当性の区別がどこにひかれていたのか
いまいち分からない。
自分が公使を尊敬するように
武士も殿様を尊敬しており、公使への尊敬を押し通す余り
殿様へ無礼は行為を働くのはいかがなものかと思うのだが。
また、フランスやアメリカなど他の国への
ライバル心も相当なもので
これもやはり、中立で冷静な視点でいたのかと思っていた私からすると
意外な点だった。
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