ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2009.04.06 Mon
飛行機という密室の中で娘が行方不明になり、乗客は誰も娘の姿を見ていない。
娘と飛行機に乗ったという主人公の証言の方が逆に怪しくなっていく。
この設定自体は非常に面白いにもかかわらず、それを生かしきれない安直な展開の映画と言わざるを得ない。
そうは言っても恐らく主人公が正しくて、娘はどこかにいるに違いない、と観客側は期待して見る訳だが、
なぜそんな現象がおこってしまったか、その謎を楽しみにしているはずだ。
しかしながら、犯人は一部の関係者とグルで、それだけで主人公や他の乗客、乗務員を騙せるわけがないのに騙せてしまう。
周りの人間が他人に関心が無く、主人公の娘の姿を覚えていないという偶然に頼った犯罪。
あまりに説得力が無い。
だからこそ主人公が必死で娘を探し回る姿も滑稽であり、それが焦燥感を煽る展開にすれば良いものを、
勘違いで犯人扱いして罪の無い乗客に当り散らす母親に、感情移入ができない。
あれだけ不信感を抱かせ迷惑をかけた主人公が、
本当に娘を抱いてきただけで、自分たちの身を守るためとは言え真犯人を殺害しているのに
乗客・乗務員があっさり彼女を信用しているところも頂けない。
設定が面白いのだからやりようによれば面白くもなったのではと思うだけに残念な映画。
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