大筋は面白いと思う。
最強である主人公が、最強であることを一般人にばらしてはいけない
というのは中々興味深かった。
確かにそんな面はあるだろう。
人間は自分の目で見なければ信じない。
信じていると口では言っても、百聞は一見に如かず。
以降ネタバレ。
この刊では、ミィフィとメイシェンが個人的にはムカつきました。
確かに、恋だろうが愛だろうが好きな人が心配になるし
話して欲しいと思う女心はわかる。
が、付き合いが短いのだから過去によっては信用問題に関わる
というミィの言い草と、それに最終的に同意してしまうメイとナッキには
がっかりした。
私はそんなに世間で言うほどフェリが可愛いとも思えないし
男が描いた女、ということなのかもしれないが
このミィたちのうざさはあんまりだ。
今のレイフォン、あるがままのレイフォンを受け入れて
話してくれるのを待つという選択肢が何故取れないのだろう。
訊いてもいいだろうか、と尋ねる段階も全てすっ飛ばして、
天剣授受者ってなに、と逃げ場のないところから訊いてしまうあたり
えげつないなぁと思った。
自分がレイフォンだったら、手紙読まれるは根掘り葉掘りップライベートを
しかももう知ってるから答えろ って感じで訊かれたら
ぶちきれてしまうと思う。
ミィとメイはただの世間知らずの女でしかないんだな
という印象になってしまった。
自分が感情移入しやすいのがニーナとナッキなのは、
たとえ自分の方が弱くとも、たとえ足手纏いになろうとも、
何も知らずにいる側ではなくて、武器を握って同じ戦場に立ちたいと思うからだろうか。
リーリンやメイの立場にいるのは真平だ。
フェリの立場もイマイチ違う。
同じ場所に立って同じ痛みを感じていたいと思う。
レイフォンの感じるものとは違ったとしてもだ。
レイフォンがいつか共に戦って欲しいと言ったが
如何ともし難い力量差があっても、それでもそう言って貰える立ち位置に
いつかではあっても辿り着けるところにいたいと思う。
そういう考えが無いから、自分の気持ちだけを優先して
追い詰めて怪我をさせて、落ち込んで心配させるという
身勝手な行動を取ってしまうのではないだろうか。
自分は、そういう女ではいたくないな。