忍者ブログ
Admin / Write
ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.11.22 Fri
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2007.09.25 Tue
今日の文章は、すっごく長くなりますよ?
いつもだーとか言われそうな気がしますが、これでもかなり端折ってるんですよ?
こう見えて、気にしてるんです。これでも短いんです。
でも、私の日記が異常に長い。けど、見る人みんなが長い日記を書く人だったら、私は普通になります。
それが普通になると、一言日記とか書いている人の方が異常に短くて、『普通じゃない』となるわけです。
普通っていうのは、周りと同じ、平均的というだけで、基準が変われば変動する
非常に危うい言葉な訳です。
にも関わらず、「普通の女の子が斧で殺人」と言って、如何にも異常な事件に仕立てたがるマスコミの
情報操作について、が今日のテーマです。

昨日、アニメ『ひぐらしのなく頃に 解』が、テレビ埼玉で放映されました。
これ、京都や東海では、放送休止になっています。再開されるかどうかも微妙なようです。

本題に入る前に、ちょっとひぐらしについて。
私は、ひぐらしが好きです。
ひぐらしとの出会いは、初めは公募情報で、ホラーゲームのスピンオフ小説原稿の募集があって、
面白そうな企画だけれど、私はホラーゲームは絶対やらないしな~と思っていました。
そしたら突然キリークさんが、「深夜にアニメを見ていたら、キラとクルーゼが出てた!」と。
(注:声優さんの話です)
キリさんは、クルーゼの声の関俊彦さんが大好きなので、反応しまして。それが
ひぐらしのアニメ版だったんです。
それ以来、覚えていたら見てましたが、関さんが声をあてている入江先生が出てこないと、
「なーんだ」ってなもんで、大した興味も持たずに流し見していたんですよね。
それが、いつの間にかひきこまれてしまい。なんだこれ?すごい面白いよ?と。
で、今に至ります。
ひぐらしは、確かにぱっと見、ホラーです。血の嫌いな私には、うひゃーと思う
シーンも満載です。
爪をはがすとか、バットで殴り殺すとか、鉈で殺す、とかね。
ですが、このストーリーは、主人公たちが様々な問題に立ち向かうもの。
それは突拍子もないものもあるけれど、身近なこともあります。
友達に裏切られるとか、両親が離婚するとか、受験ノイローゼになるとか、大人に虐待を受けるとか。
それらに何度も立ち向かい、必死で考えた結果選び取った方法が
仲間を疑うことだったり、殺人だったりすることもあり、
しかしその方法ではどうしてもハッピーエンドにはならない。
どうしたらハッピーエンドに向えるのか、何度も模索して、ハッピーエンドに向っていくお話なんです。

例えば、レナという子がいて、両親が離婚して父親と暮らしています。
父親が再婚するというので、新しい母親と馴染もうと努力しますが、その女性は実はヤクザとつながっていて、
父親の財産を奪って、邪魔になったら必要とあらば父子は殺してしまおうという考えでした。
それに気付いたレナは、情報を集めたり、父親に話したり、女性と話し合ったりしますが
父親は全くレナの言うことを信じてくれない。そうするうちに貯金が何十万という単位で減っていく。
父親は離婚してから無気力で、働いていない。
さてどうするか。
バッドエンドでは、レナは女性と話し合っている最中に女性に殺されかけ、反撃して女性を殺してしまい、
帰宅するとヤクザに暴行されてぼろぼろの父親がいて、ヤクザの男の方も殺すしかないと思いつめ、
殺してしまいます。
でも物語は、何度もループする中で、いくらそれしかないと思いつめても殺人はいけないことだ、
人を殺して得た平安は、本当にレナが欲していた平安とは違ったし、長続きもしない。
大切なのは仲間を信じて打ち明けて相談することだったと、レナに気付かせます。
最終的には、誰も死なない、疑わない、仲間を信じて力を合わせて、正当な方法
でハッピーエンドに辿りつきます。
(ひぐらし知ってる方、知らない人向けへの端折った説明文なので、正確に言う
と違うって部分はスルーでよろしくです)
物語の構成は、出題編と解答編があり、簡単に言うと出題編で過ちを犯し、
解答編で正解を見つけてハッピーエンドになっていくバージョンを展開していくものです。
原作のパソコンゲームは完結していて、アニメでは今解答編が放映中でした。

そんな解答編が、関西圏では放送休止になりました。
少女が斧で父親を殺した事件があったから影響に配慮して。というのが建前ですが、実際は
その事件に関連しているのではないか、子供に悪影響があるのではないかという
世間体、世論という本当にあるのかどうかあやふやなものに配慮して、ということになるわけです。
(こういう、実際誰もそうは思っていないのに、まだ思っている人がいて、その人たちに自分が異端児扱い
されることがこわくて思っているふりをする、という問題についてもひぐらしの中で描かれていましたが)

関西に住んでいたときからあまり好きではなかった(というかワイドショー自体嫌いですが)
ムーブというテレビ番組で、事件に関連してひぐらしを取り上げ、離婚のトラウマで、少女が斧で殺人を犯す
ゲームがある、というミスリードをしていました。
そこに至る前に、「次女は漫画好きで専門学校に通っていた」という文言を入れて、
その後にアニメを取り上げることをさも自然で、彼女が読んでいたに違いないと思わせる情報操作もしています。
レナはひぐらしの主人公ではない、離婚のトラウマではない、斧ではない、殺したのは父親ではない、など細かい突っ込みは満載なんですが。
単純に衝撃的な、少女が鉈で人を殺す、というシーンだけを取り上げて、勝手に
『似ている』としているわけです。
作者の竜騎士さんが可哀想です。
先日ご本人のブログで、
ひどく傷ついたものの、ファンのみなさんからメッセージを貰い、
殺人など間違った方法ではバッドエンド(惨劇)を回避できない。
ハッピーエンドに向うには、仲間を信じることが大切、というメッセージが伝わ
っていたと分かり励まされた
とコメントされています。
ムーブの取り上げ方は、作品のメッセージを捻じ曲げた、自分たちに都合の良い
解釈で成立っているわけです。
ぱっと見でそういうシーンがあったから、これっぽい。
これ読んでたってことでいいんじゃない?
そういうことにすれば、漫画の悪影響で子供が、という流れにできるし。
っていうだけのこと。彼女が本当にひぐらしを見ていたのか、見て犯行を思いついたのか
そもそもひぐらしってそういう殺人ゲームなのか、ということはどうでもいい。
それがマスコミ。

「**君の給食費がなくなりました」「貧乏な***君が盗んだんじゃないの」
「そういえば今月の給食費払えないって言ってたよな」
「そうだ***君が犯人だ」
…っていうのと、何が違うんでしょうか?

分かりやすいスケープゴートが欲しいだけ。
本当にそうかどうかはどうでもいい。気兼ねなくみんなで叩ける対象が欲しいだ
け。
安心して叩ければそれでよくて、叩かれた方のことは気にしない。

いじめの図式と、何が違うんでしょうね?

ファンは当然分かっているでしょうけど、ひぐらしファンじゃない人も
ああいう低能なマスコミの報道を鵜呑みにして、一概に「殺人シーンがある残酷なアニメ」
と決め付けないで欲しいですね。
確かに中学生(と思われる)が殺人を犯すのは衝撃的かもしれませんが、今は実際そういう時代ですし。
子供への影響を恐れて惨劇を回避するための解答編を放送中止にしてしまったら、本末転倒なんですけどね。
逆にひぐらしを知っているから、親殺しを思いとどまる子だっていると思いますよ。
それに、小学生の前で殺人が毎回起こるコナン君はじゃあどうなんだw
とかいう意見もありますけど尤もだと思います。
単にスプラッタで殺人が起こるだけの映画やアニメや、お化け屋敷の方がよっぽど悪影響ですよ?それを言うなら。

6歳のとき初めて入ったお化け屋敷で、無意味にチェーンソーの歯を食い込ませて血のりを散らせた
人形が転がっていたのを見て、私はショックでしたけどね。
その情景もショッキングでしたけど、何より、そんなショッキングさを演出するためだけに
惨たらしい恰好をさせられてそこに転がされている人形が可哀想だったんですよ。
ただ怖いだけで、何も生まれない。私が泣かずにお化け屋敷を回ったらその子が生き返るとか
そういうわけでもない。
意味が分からなくて。
今でもだから、お化け屋敷とか絶叫マシンとか、ただ怖いだけ、叫ぶだけ、のものは苦手なんです。
と言っても、好きだと言う人を否定はしませんし、そう言うのが好きだから影響を受けて
人を殺してしまうんだ、なんて思いません。
『普通』そうですよね。
『普通』の子がなぜ、と言ってしまうマスコミが、『普通』じゃないんです。

mixiのコミュでも、アニメ再開を望むコミュやスレをいくつか見ました。
犯罪を擁護するわけではないが、少女のせいでアニメが中止になった、などと
非難するのはやめよう、など冷静な意見も見られます。
関西のファンの方々や、竜騎士さんを初めひぐらしに関わる方々のためにも
関西でもアニメ再開して欲しいですね。


さて、マスコミ。
情報操作が巧みにされているのは、このニュースに限ったことではありません。
大学生が強姦で逮捕、というニュースにしても、もちろんそんなヤツは死刑だ、
と女子の立場からは思いますので、犯罪者として報道することは構わないのですが
わざわざ「教育実習を終えたばかり」と付け加える報道。
そんなことをするヤツが先生になるところだった→聖職者の低レベル化に話を持っていきたいわけです。
実際のところ、どれほどの人が報道を真に受けているんでしょうかね?
ほとんどが賢い視聴者であることを期待しますが、中にはたとえばこのひぐらしを、
スプラッタゲームと勘違いして子供に禁止してしまう親御さんもいるんじゃないかな、と思います。
みんながみんな、本当にそんなひどいゲームなのだろうか?と手にとって自分の目で確認するわけではないですよね。

今回の事件に限ったことではないですけど、たとえば、子供が親を…というニュースを見ると、私は泣きそうになります。
勿論中には、特に意味もなく、反抗期の延長で犯罪に手を染める子供もいるでしょう。
でも中には、それこそひぐらしのレナや圭ちゃんと同じように、悩んで悩んで、追い詰められて
他に解決方法がどうしても見つけられなくて、殺人を犯してしまう子供もいると思うのです。
事件が起きると、「至って普通で真面目で、家族仲も良かったのになにが凶行にかりたてたのか」
「ゲームが好きだった」「ホラー漫画を読んでいた」なんて、判で押したような報道ですが。
『普通』だったら『異常』である殺人なんて犯しません。
でも、見るからに他人が見て分かるほど異常なら、逆にそこまでいく前になんとかなる
(親の虐待がひどくて保護されるとか)というケースもある。

うまくいっていない家っていうのは、そうでない人には想像もつかないかもしれないけれど、
毎日24時間うまくいっていないわけではないんです。
家族としてひとつの家に暮らしている以上、仲良くテレビを見て笑う日だってあるんです。
もしくは、あったんです。
そんな中に刷り込まれるように、異常が少しずつ入り混じっている。
でも、気がつかないんです。当事者だから。近すぎて、日常に織り込まれる狂気に気がつかない。
気がつかないから、耐えてしまう。我慢してしまう。
毎朝飲むコーヒーの砂糖に混ぜるヒ素みたいなもの。
少しずつだから気が付かない。でも、蓄積していく。そしてそれが致死量に至ったとき死んでしまう。
蓄積して、それが容量を超えたとき、家を出るとか誰かに相談するという行動に出る子供もいれば
殺人を選択してしまうこともあるということ。
それは、傍から見ていたら突然に見えてしまうに決まっている。
でも、本人にとってはちっとも突然じゃない。今までよく我慢した。それでもついにこのときがきた。
ただそれだけのこと。

私だって、傍からは『普通』に見えていたに違いない。
真面目でおとなしそう。頼れるお父さんに、優しいお母さん。
そう見えていたに決まっている。実はどうだったか、誰も知らない。先生も、友達も。
とても仲の良い友達でも、おかしいというのは知っていても、実情は知らないと思う。
だって私だって気が付かなかったもの。おかしかったんだ、って知ったのは、家を出てからだ。
傍から見て円満に見えていれば見えているほど、それだけ当事者たちは至って真面目なのだ。
自分がおかしいとか、この状況がおかしいとは中々気が付かない。
真面目だから、両親に何をされていても、相手は親だから、と思ってしまう。
家を出るなんて不真面目なこと、思いも寄らない。
厳格な家だから、逃げ出して、連れ戻されてしまったらもっとひどいことになる。
それが怖いから逃げ出せない。

「そんなに家が嫌なら家出ればいいじゃん」
というニュースへのコメントを見て、脱力感を覚えました。
幸せな家庭の人は、そう思うかもしれない。でも、そういうもんじゃないんだよ。
家を出るということすら考え付かないとか、考えても実行にうつせないとか、
いろんなケースはあるだろうけど。

今回の事件は、ワイドショー等も見ていないしよく知りませんけど、
父親が自殺した、と通報した母親に、いろんなことを思います。私は。
そのあたりに、家族の事情が見えてくるような気がします。
ムーブの中では、父親は周りから頼られる警察官、としていて、
如何にもそんな父親に突然不満を持って凶行に及ぶ少女、という異常性を強調しようとしていましたが、
異常だと思われる人は、異常なオーラを隠そうとしていない
ある意味正直で正常な人でもあるんです。
周囲には頼られる存在だったというのは、実はそういう正しい父親を演じることで
自分の罪(妻子がある身でありながら浮気をするとか)を隠そうとしたり
無意識に外面だけでも正しい父親でいようとしている、ということも考えられるわけ。

実際どうかはわかりませんけどね。
ただ、そういう可能性もある、ということ。

物事は多角的に見ないと。
当然、殺人は許されることではない。
しかし、殺人にもいろんなケースがある。
DEATH NOTEのライトも、殺された方に問題があったり
加害者の過失で反省している場合は裁かなかった。
それは私は実は、とても正しいと思っている。
司法でそれを実行することは難しいし、することが正しいとも思わないけれど。

マスコミに踊らされたり、自分の思う『家族』観でだけ見ないで欲しい。
 

拍手

PR
*Comment*
Name :
Title :
Color :
Mail :
URL :
Comment :
Pass :   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
   HOME   
263  264  265  266  267  268  269  270  271  272  273 
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
アーカイブ
  




忍者ブログ [PR]