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ふと思いついては消えていく戯れ言の中にも大事なことや本気なことはあるよな、と思い極力書き留めよう、という、日々いろんなことに対する思いを綴っています。
2024.11.22 Fri
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2005.09.24 Sat
風光る (1)
風光る (1)
渡辺 多恵子

全然知らなかったんだけど、私の一等お気に入りのお芝居、
劇団キャラメルボックスの『風を継ぐ者』を見たことが、
作者がこの作品を書くきっかけになったんだとか。
好きな物が同じだと、やっぱ感性も似ているところがあるわけで。
内容的に結構ツボなところが多かった。
風を継ぐ者で、私が継ぐぞってことで風光るってとこがにくいなあ。
羨ましいなあ。

主人公が女性で、それを隠して仇討ちのため入隊、
それを知っているのが沖田だけで、何かと庇ってくれる沖田に惚れる
という設定自体はもう、少女漫画です。
この設定は手に取る前に知っていたので、
これがどう描かれているかによってはかなり嫌いな漫画になりそうだ
と不安だったんだけど、作者さんが、まずはじめに少女漫画ありき、
でも史実をきちんと取り入れて時代考証もちゃんとやろう、
という姿勢で取り組まれているので、許せてしまうんだな。

史実の取り入れ方がうまいなと思いました。
ただそのまま史実を書いているわけではなくて、
例えば主人公セイが仇討ちのため入隊しているというのも、
そういった人が実際にいたのは確かだし。
芹沢さんが相撲取りといざこざを起こすきっかけというのも、
ただ避けろと言ったのに避けなかったから、というよりは、
セイを探そうと必死になっていたのに横柄な態度を取られてむかついた
っていうのは人間味があって理由もちょっとあって、いいなと思った。

兎に角沖田さんの恰好よさが際立って、んーと思わないでもないけれど、
そこは少女漫画なわけだし。
今のところ近藤さんがあまり描かれていないけれど、
ちらっと土方さんが本当は良い人的に書かれていたし、
何より芹沢さんが憎めない人と書かれていたのが嬉しかったな。

ただ、この少女漫画を好きな人が、この芹沢がこの作者のオリジナル
と思うのはどうかなー。
史実を確認していけば、芹沢さんは憎まれるだけの人じゃなかったし、
大和屋の焼きうちだって私はしてなかったんじゃないかと思うんだけど。

こういう創作ものを読むとき、読み手も作者と同じくらい勉強して、
どこが史実でどこが創作か、創作と分かった上で好きと言える力量が
求められるよなと思う。

よく、創作をそのまま鵜呑みにしてこれが史実のこの人だと思っている人
っているし、そういう人が多いから、
「あれは創作だ史実はこうだ」って史実に拘りすぎて否定ばかりする人
もでてきちゃうんだよね。

話を戻そう。
恰好良すぎじやないんですか?どう見ても黒ヒラメじやないぞ?
と思いつつ(笑)、沖田さんがいい味を出してます。
寂しそうな笑顔とか、好きですねー。
この作者が、沖田さんが発病して死に至るまでを
どう書き上げてくれるのか、というかそもそも新選組を
どこまで書くつもりなのか、
セイはどこまで新選組隊士としていさせるつもりなのか、
興味がありますね。

でも買うまでには至らないかなー?う〜ん。
古い少女漫画っぽい感じがちょっと駄目なんだな。個人的に。
お金あり余ってたらでも、中古本屋でセットで買って
手元にはおいときたいな。
それくらいは少なくとも5巻の時点で気に入りました。
面白い。

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